このブログの最大の目的は岩井先生が書かれた不均衡動学の理論にでてくる各数式を清書することです。誤植と思われる部分があり、実際に計算して誤植を正すことです。なので、つまらない数式の変形であっても、見づらくても愚直に記述します。
まず、変数の説明から。多くの変数が俯瞰できるように1枚の図にまとめました。この図をみながら変数の関係を確認するとわかりやすいかと思います。
赤い変数は企業が意志決定する変数です。これらの変数が決定されると、利潤が求まります。実際にはa,b,jという不確定要素があるため、利潤も不確定となるため、a,bに関しては確率的に計算します。jについては、定数値として考えるようです。すべての変数は期によって変動します。利潤について注意すべきは、同じ期の販売収入と労働費用の差を求めるのではなく、τ期に遡った労働費用wnとの差で算出されることです。
簡単に図で変数を追っていきます。まず、wが決まると、そこから関数S(w,b)によってhが決まります。次にhを決めるとそこからnが決定されます。nとwからnwが決定されます。
つぎに、nから生産関数F(n,j)によってqが決定されます。価格pを決めるとそこから関数D(p,a)によってxが決まります。qとxからyが決定されpyが算出されます。pyとwnの差が利潤です。
したがって問題は、利潤を最大化するためのp,h,wを求めることになります。
微分を使って、まずpを求めます。次に、n、最後にwを求めます。
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