利潤の式「\( p_{t+τ} \cdot y_{t+τ} – w_t \cdot n_t \)」について


\( p_{t+τ} \cdot y_{t+τ} – w_t \cdot n_t \)

この式は頭に叩き込むべきです。この式の最大値を求めるのが全体に共通する課題となります。さて、販売収入\( p_{t+τ} \cdot y_{t+τ}\)から労働費用\( w_t \cdot n_t \)を引いたのが利潤という構造はよいとして、ここは添字のτについて注目したいと思います。

ここでちょっと疑問あり。労働だけで商品ができるのか、利子や管理費は度外視するという前提はいいよしても、材料費は無視することができないのではないかと思いますが、ここは材料費も労働費に含まれるのだと思って読み進みたいと思います。なお、念のため商品は1期しか在庫をもたないので、その期に売れ残った商品は廃棄する前提で考えています。これについての見解は、テキストに書かれています。在庫をもった不均衡動学楽しみですが、詳しいことは、わかりません。テキストを理解したら発展問題として考えることにしましょう。

しかし、添字になにげについているτ、これは今後計算するときに大きく影響する部分ですので注目し、ここで確認したいと思います。\( p_{t} \cdot y_{t} – w_t \cdot n_t \)だとわかりやすいと思うのですが、τ=0は想定していません。

まず、τは、生産期間を表す整数でした。τ=1の場合は、製造した翌期に売りに出すということを表します。この式をみると、まるごと製造して、何期かおいてから販売する、そんな活動を想定しているように思えるのですが、製造したらすぐに売りに出すというのが商売では鉄則ではないでしょうか?寝かしておいてなんになる?しかも在庫が持てない製品でありながら、寝かすことはできるのか?そんな疑問が湧いてまいります。

これが経済の考え方なんでしょう。例えば、本当は製造に3ヶ月かかる製品があったとします。しかし、ラインに乗っかていれば、おそらくバケツリレー式に製造されるため、毎月製品が完成します。つまり、最初の2ヶ月間は製造個数が0ですが、3ヶ月めに例えば1万個製造され、4ヶ月目にも1万個製造され、5ヶ月目も同じく製造され、毎月製造される流れができることはありえます。こういうことを想定して考えているのでしょう。

でも、この考え方でいくのなら、利潤も\( p_{t} \cdot y_{t} – w_t \cdot n_t \)でよいのではと思います。毎期、毎期、貨幣賃金や生産量、価格が変化する前提を汲みすると、題目にある式で利潤を計算したほうが、より正確なのでしょうか。

 

 

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