最適化価格の計算(例題5)|指数分布

A(ξ)の密度分布が、-1から∞の間で\(e^{-(1+ξ)}\)の値を取る場合。

定義されていない記号の説明

\(A(ξ) = \left\{
\begin{array}{ll}
0 & (ξ \le -1) \\
1-e^{-(1+ξ)} & (-1 \lt ξ )
\end{array}
\right.\)

\( \frac{dA(ξ)}{dξ}= \left\{
\begin{array}{ll}
0 & (ξ \le -1 ) \\
e^{-(1+ξ)} & (-1 \lt ξ)
\end{array}
\right.\)

まず、

\(1/g-1 \le -1\)の場合

このケースは考えなくて良い(積分区間は-1<ξで考えているので考える必要がない)。

\(-1 \lt 1/g-1 \)の場合

\(p q \left( \int_{-1}^{1/g-1}g (1+ξ)dA(ξ)+1-A(1/g-1) \right) \)
\( =p q \left( \int_{-1}^{1/g-1} g (1+ξ)e^{-(1+ξ)}dξ +1-(1-e^{-1/g}) \right) \)
\( =p q \left( \int_{0}^{1/g} g ξe^{-ξ}dξ +e^{-1/g} \right) \)
\( =p q \left( \left[-g (1+ξ) (e^{-ξ}) \right]_{0}^{1/g} +e^{-1/g}\right) \)
\( =p q \left( -g(1+1/g) e^{-1/g} +g  +e^{-1/g} \right) \)
\( =p q \left( g-(g+1) e^{-1/g}      +e^{-1/g} \right) \)
\( =p q \left( g-g e^{-1/g}  \right) \)
\( =p q g \left( 1- e^{-1/g}  \right) \)

上記式をpで微分して0すると、
\( \frac{∂g}{∂p} = -\frac{η g}{p} \) であるから

\(
q g \left( 1- e^{-1/g}  \right) + p q ( 1-e^{-1/g} – e^{-1/g} /g ) (-\frac{η g}{p})=0\)
\( q g \left( 1- e^{-1/g}  \right) -η q ( g-g e^{-1/g} – e^{-1/g}  ) =0\)
\( g- g e^{-1/g}  -η( g-g e^{-1/g} – e^{-1/g}  ) =0\)
\( (1-η)g+ (-g+ηg+η) e^{-1/g}=0\)
\( (1-η)g- (1-η) g e^{-1/g}+η e^{-1/g}=0\)
\( (1-η) g (1-e^{-1/g})+η e^{-1/g}=0\)
\( η e^{-1/g}=(η-1) g (1-e^{-1/g})\)
\( \frac{η}{η-1} = \frac{g (1-e^{-1/g})}{e^{-1/g}}\)
\( \frac{η}{η-1} = \frac { e^{1/g}-1}{1/g} \)

\(t=1/g\)とおくと、上記方程式は、
\( \frac { e^t-1}{t} = \frac{η}{η-1} \)

tの関数\(\frac { e^t-1}{t}\)のグラフを書くと(単調増加のグラフとなる)、右辺は定数である(η>1を前提としているから常に正の値の定数である)から、上記方程式は一義的に解を持つことがわかる。その解を\(1/g^*\)とおくと、最適価格は、

\( p^* = \left( \frac {\hat a }{g^*  q} \right)^{1/η} \)

となる。

コメント